福岡県青少年科学館、春の特別展「からだ大冒険」の特別講演会

久留米大学解剖学講座では、福岡県青少年科学館、春の特別展「からだ大冒険」の特別講演会として、平成25年3月23日、4月27日の2回、子供向けの講演会を行いました。参加者の多くは、幼稚園児から小学校3〜4年生くらいの子供たち、100名程でした。小学生低学年にもなると、結構興味を示してくれますが、集中力を維持させるのにはそれなりのコツが入ります。5分おきに目先を変えたり身体を動かしたり。でも子供たちの楽しい笑顔に接して、私たちも元気になりました。
講演会の機会を与えてもらった科学館の皆様に感謝です。


医学部体験
講演会は、顕微解剖の太田、金澤、そして、肉眼解剖学分野の嵯峨の三名でおこないました。幼稚園や低学年の小学生にどんな話をしたらいいのか悩みますが、今回は、彼らに1日医学生になってもらうことにしました。そう、医学部に入学して最初に勉強することを疑似体験してもらおうというものです(笑)。 幼稚園生は、もちろん「大学生」の意味がわかりません。私自身が幼稚園の頃もそうでしたので、大学生って何している人たちなのか、判ってくれたら成功だという内容にしました。同時に、小学校低学年の子供たちにとっては、普段はできないようなワクワクする実習をしてもらい、大学生を感じてもらう企画です。もちろん、高学年の子には、「大学受験は7〜8年後だ!!医学部を視野に入れてがんばれ!」と、、勧誘めいたこともいいました。

視線
最初の20分ほどは太田が話をしました。皆純粋で良く聞いてくれます。いつもよりも視線がまぶしいです。

骨ならべ競争

ほね
実習は3つあります。第1は骨のパズルです。医学部の解剖学では最初に骨の勉強します。骨格標本を使って、みんな必死です。
中には、立派なアトラスを持っている幼稚園児が!!好きなんですって。将来有望です。

内臓シール

ほね
次に内臓のシール貼り。内臓の場所を知るのは、医学生の最初の最重要課題です。エプロンをして、自分の身体にシールをぺたぺた。内臓丸見えの子供が走り回るカオスな会場ですが、大人も子供も大真面目です。

自分の細胞を見てみよう。

さいごは、「自分の細胞をみてみよう」です。じぶんのからだが細胞でできている、、で実際に見てみると感動するみたいです。どうです、この真剣な姿。これを見れただけでも準備した甲斐があります。自分の細胞が見えたときには、歓声を上げる子もいました。こちらまで嬉しくなります。

顕微鏡を覗く
細胞を見てみよう

最後に

よく頑張った子供たちをもういちど集めて、「たいけん大学生、解剖学コース修了証」を授与しました。修了証をもらって、「僕も大学生になったんだ」という自信につながるといいなぁと思います。 このなかから、一人でも科学や医学に興味を持ってくれると幸せです。

最後に科学館の皆さんへ、感謝。(文:太田)